海水用飼育水の作り方・・・
@バケツの中に水道水を用意します
水道水には魚にとって有害な塩素、微量の重金属が含まれていますので、
塩素中和剤を水道水に混ぜて塩素を中和します。
通常塩素中和剤を混ぜてから水槽に水を入れるまで2、3分待ちましょう。
塩素中和剤:コントラコロライン
A更に万全を期したい場合は重金属を無害化する薬品で重金属を無害化します。
アクアセイフ等の製品が発売されています。
B”人工海水” を ”Aで作った水” に混ぜて海水を作ります。
人工海水インスタントオーシャン
海水濃度の指標である比重は1.020〜1.023にするのが良いとされています。
無脊椎動物以外を飼育する場合は比重を少し低めに設定すると成績が良いです。
海水には弱アルカリ性を保つ成分の他に、海水の中に含まれる成分、塩化ナトリウム、
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム等の成分がたくさん含まれています。
つまり、海水と塩水は違うものですので注意してください。
(人工海水の元:アクアリウムシステム社 インスタントオーシャンがお勧めです)
〜比重の計り方〜
・25リットル用の ”人工海水の元” を購入してきて10リットルの海水を作る方法
海水を作る方法は水換えの時必ず必要な知識となりますので覚えましょう。
デジタルクッキングメータ(上の写真参照)を用いて ”人工海水の元” 全体の重さを量ります。
(具体例を挙げるとインスタントオーシャンの重量は約880gです)
中学校で習った数学の公式を用いて計算します。
必要な ”人工海水の元” の量をXgとすると・・・
25g:10g=880g:Xg
25X=8800
X=35.2g
よって10gの海水を作る為には352gの ”人工海水の元” が必要である事が分かります。
汽水を作る方法・・・ 例えば比重1.007の汽水を作る場合は更に次の計算式で求められます 352g×7(作りたい比重の小数点3位)/21(海水の比重の小数点第3、4位)=117g よって10gの汽水(比重1.007)を作る為には117gの ”人工海水の元” が必要である 事が分かります。 (参考)汽水とは海水と河川の水が混ざり合う河口付近の水のことです。 |
次に ”作った人工海水” を比重計を用いて比重の確認をします。
左:(左側:デジタルクッキングメーター(1000gまで1g刻みで重量を測定できます) 右側:ポインタ式比重計)
右:ボーメ式比重計での測定風景
C魚が住める海水(飼育水)にしてあげます
(注意)水換え時にする必要はなく、初めて飼育を開始する時のみ行います。
・Bで作った海水を水槽の中に入れてます
・フィルターを水槽に設置して海水を1日循環させます
飼育水を早く作りたい場合は バクテリアの素 を購入して水槽の中に規定量を入れます。
(バクテリアの素は効果がある製品とない製品がありますので注意が必要です)
・テストフイッシュを2〜4匹購入して水槽の中に入れます。
(テストフイッシュとは小型魚で丈夫な魚が好ましくスズメダイ科が適しています。
テストフイッシュを水槽の中に入れる目的は、テストフイッシュに糞尿をしてもらい、
栄養従属細菌や好気性バクテリアの繁殖ををさせる為に用いるます)
左:テストフィッシュに最適なルリスズメダイ 右:市販バクテリア
・完全な飼育水が出来上がるまでには、海水の場合は1〜2ヶ月程度かかります。
(飼育水が出来上がるまで、水槽に入れる魚の量を少なめにする必要があります)
これで硝化機能までを完全に行う飼育水の出来上がりです。
注意点としては、フィルタを必ず設置してください。
フィルタが機能しないと飼育水はいつまでたっても出来ません。
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