まずはじめに



@〜魅力的な熱帯魚〜

皆さんの多くは幼少期に金魚すくいをしたり、ペットショップで金魚を購入した経験があると思います。
金魚は日本になじみのある魚であり、淡水魚の代表格です。
世界には一年中夏の気候の地域(熱帯地域)があり、そこに住んでいる淡水魚を熱帯魚と呼びます。
熱帯魚は熱帯地域の人々にとっては身近な魚です。
金魚を飼育したことある人が熱帯魚に関心を持つことは自然なことです。
また色彩も豊かなので虜になってしまった方も多いと思います。

では熱帯魚の魅力とはどのようなものなのでしょうか?

・熱帯魚は色彩が豊かである。
・特徴のある魚が多く大変ユニークである。
・繁殖も比較的容易な種類も多いので、命の誕生や大切さを体験できる。

以上の点から考えてみると、子供の情操教育には大変良いと思います。

当講座で学ぶ事により熱帯魚飼育が理解できるようになります。
では実際に説明に移りましょう。


B〜熱帯魚飼育をする上で必要な器具〜

まず皆さんが熱帯魚飼育を始めるにあたり、一番気になるのが器具だと思います。
器具が無いと何も始まりません。
熱帯魚を飼育する上で最低限必要な器具は下記です。


1:水槽


水槽にはアクリル水槽とガラス水槽があり、特徴があります。

アクリル水槽:割れにくく安価である。しかし傷がつきやすい。
ガラス水槽:割れやすくアクリル水槽より高価である。
        しかし傷がつきにくいし透明度が高い。

どちらのタイプを使用しても構いません。
インテリア性を重視するのであれば傷がつきにくいガラス水槽をお勧めします。

大きさは水槽が大きくなればなるほど水質が安定し、飼育しやすいと考えられます。
しかし、大きすぎると水換えの時の管理が大変ですし、費用もかかります。
初心者にお勧めなサイズは60cmサイズです。
この大きさは一般的に普及サイズであり、他の器具等もこのサイズを中心に考えられ
ています。

また30cmキューブ水槽(全辺30cmの水槽)でも良いと思います。
但し、水槽内に入れれる魚のサイズや種類、数はかなり限られます。

ですから当ホームページでは
60cm水槽が一番のお勧めとしておきます。


2:ヒーター(サーモスタット)

写真はヒーターです

ヒーターとは水を温める器具です。
熱帯魚は水温22℃〜28℃程度の暖かい淡水の中で生活しています。
日本の冬の気温は東京で0℃程度になる日もあり、当然水温も低いものになります。
日本では10月〜4月ごろまではヒーターが必要です。

ヒーターは 
自動で温度調節するタイプ と 自分で温度設定するタイプ があります。
熱帯魚飼育であれば自動で温度調節するタイプで構いません。

またヒーターは水を温めることしかできません。
つまり温度はどんどん上昇し続けます。
これでは熱帯魚飼育はできませんので、温度を調節するサーモスタットと呼ばれる
器具が必要です。
自動で温度を調整するタイプにはサーモスタットの機能がありますので購入する必要が
ありません。

それ以外の製品を購入する場合に必要になります。
私はサーモスタットが付いていない製品は初心者にはお勧めできませんので、内臓され
ている物を購入しましょう。

ヒーターを暖める容量は下記が一般的です。
30cm水槽クラスで  50w〜 80w
45cm水槽クラスで 100w
60cm水槽クラスで 150w〜200w
が目安です。


3:ライト

左:フレキシブルライト 右:上部式ライト

ライトとは水槽を照明する器具です。
熱帯魚を飼育する上で絶対に必要な物ではありませんが、
”飼育目的は熱帯魚を鑑賞する” 事なので必ず購入するものになります。

色々なタイプが売っていますが、基本的にどれでも構いません。


4:フィルタ

今後皆さんが飼育していく上で一番悩むのがフィルタです。
フィルタはベテランのアクアリストでも意見が分かれる領域です。
それだけに 
”このフィルタが完全である!” という理論が確立されていません。
ではどのようにすれば良いのか?

私の理論、経験、検査結果から次のフィルタをお勧めします。

”外部式フィルタ又は上部式フィルタ”

外部式フィルタは色々な製品が各メーカから発売されていますが、
私が好んで使っているのは エーハイム社 の製品です。
この製品は非常に耐久性があり、また音が静かです。
現在エーハイム社の外部式フィルタを2台使用しています。
5年ほど使用していますが、部品交換はありませんし故障もありません。

上部式フィルタは水槽とセットになっている物が多いのでそれを利用すると良いでしょう。

それでは一通りフィルタの特徴をまとめておきますので参考にしてください。

フィルタの特徴

フィルタ方式 長所 短所 価格
底面式フィルタ 比較的ろ過面積は確保される。
音が静かである。
チャネル現象(フィルタのムラ)
がおきやすい。
清掃が非常に大変。
初心者にはお勧めできない。
安い
上部式フィルタ 比較的ろ過面積は確保される。 清掃がしにくい。 比較的安い
水中フィルタ 音が静かである。 ろ過面積が少ない。 安い
外掛けフィルタ 清掃が容易である。 ろ過面積が少ない。
音が少しうるさい。
安い
外部式フィルタ 清掃がしやすい。
音が静か。
ろ過面積が比較的大きい。
酸素が溶けにくい。 普通
オーバーフロー 清掃がしやすい。
ろ過面積が大きい
音が少しうるさい。 高い



5:水温計


左:水銀式 右:デジタル式

水温計は
水銀式デジタル式がありますが、
熱帯魚飼育にはどちらを選んでも構いません。

デジタル式水温計の中には、水槽の最高温度、最低温度を記録できるタイプがあります。
この水温計ですと、水槽の状態が分かりますのでお勧めです。


6:テスター

テスターは飼育水を測定する為に必要なキットです。
日常管理について で詳しく記載します。


7:その他必要な物


カルキ抜き剤:

飼育水を作る時には通常水道水を使います。
しかし水道水の中には
塩素(カルキ)が含まれており、魚に悪影響を与えますので、
カルキ抜き剤と言うのを使用します。
水道水に混ぜることにより、塩素(カルキ)は無害化して直ぐに水道水を
使用できるようになります。
1日水道水を貯め置きするのであれば特に必要がありません。


餌:

魚にもよりますが、通常
人工餌を用います。


バケツ:
飼育水を作る時に必要な物となります。

底砂:
熱帯魚用の底砂を用意します。
レイアウトに必要な物です。


ろ材:

左:プラスチックろ材

ろ材にはバクテリアと呼ばれる微生物を繁殖、吸着させ有害物を
分解する
生物ろ材と、汚れを物理的にコシ取る物理ろ材がある。

生物ろ剤は熱帯魚用であればどれを使用しても良いと思います。
ろ剤はフィルタの中に入れておき、水槽の水を綺麗にする為に使用します。
また
プラスチックろ材も物理ろ材として組み合わせて使います。


バクテリア:

市販バクテリア

バクテリアとは一般的にここでは硝化バクテリアの事を指します。
これはろ剤の中に入れることにより生物的に水を浄化させるものです。
市販されているバクテリアも購入しても構いませんが、
テストフィッシュを使うことにより特に必要な物でもありません。
テストフィッシュについていは、後述します。


エアーポンプ:

左:エアーポンプ 右:ディフューザ

エアーポンプは比較的音が大きいのであまり使用しない方が良いでしょう。
外部式フィルタの場合は、エアーポンプが必要なく大変便利な
 ディフューザ を
使いましょう。
ディフューザとは磯のサラシの原理を利用した器具であり、波が岩場に打つ時に
海水に酸素が溶け込む原理を利用した器具です。


その他:

左:魚専用あみ 中央(左):スポイト 中央(右):水換え用ポンプ 右:コケ取りスポンジ

魚専用あみは魚をすくい上げたり、バケツ等から水槽に移動する時に必要になります。
他にも
スポイト水換え用ポンプ、コケ取りスポンジとかもあると便利です。


以上の器具をそろえることにより飼育は可能となります。
但し熱帯魚飼育ではコケ取りスポンジは特に必要ありません。
コケを食べてくれる魚がいますので、水槽に1匹入れてあげることでコケの清掃は不要になります。

では、次の項目
〜器具の設定と魚を入れるまで〜 にお進み下さい。



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